2016年05月14日

08はじめての発酵茶

世界遺産の龍安寺の傍にある閑居には

茶の木さまが、棲んでいらっしゃいます

 

閑居を訪れる人間のほどんとは、

その存在にきづかれません。

 

庭の友達は、ときおり、話しかけてきます。

人間が、だれもいない

きらきらと輝く朝露の時間に。

 

茶の木さまは、

私に、プラチナ色の若葉を見せてくれました。

いままでで、一番きれいなプラチナ色でした。

 

お江戸から戻ってきた翌朝、

若葉のまわりを飛び回ってる妖精たちが

一緒につくろうよ。手伝うからさ。と、話しかけてきました。

 

ずっと、空想の中にあった香りがあるんだけど、

一緒に作ってくれる?

 

中国武夷岩茶の香りを

茶葉を発酵させて表現したかったのです。

 

作り方を教えてくれる人はいません。

でも、大丈夫。

いつもそうだから。

 

だれかに教わるのでなく

イメージを明確にして、

よく観察し

変化を感じ取りながら、

表現していく。

 

よくみて、繊細に香って。

 

だれも教えてくれないからこそ

固定観念をはずして、感覚を研ぎ澄ますことができます。

 

 

素晴らしい、中国茶の香りが

茶葉から漂いってきました

お茶を作ってる間、ずっと、素敵な香りに包まれるのです。

 

なんて贅沢な時間なのでしょう

 

出来上がった茶葉を

聞香杯で聴いてみました。

 

なんて素晴らしいうっとりする香りなんでしょう

煎茶や玉露をつくっている

日本の茶の木と、同じとは思えません。

 

微生物との協業によって、誕生した香り

とても幸せな時間です。

 

だれも見向きしなかった

茶の木は、宝物となりました。

 

わたしが、ここにやってくるまで、

庭師さんは、普通の木の、剪定と同じように

茶の木を、角刈りヘアにしてありました。

庭師さんにお願いしました。

茶の木だけは、わたしに任せていただけませんかと。

そして、数年かけてすこしづつ、自然な姿になってきました。

 

五月末、宇治和束の茶畑で

中国茶の香りを表現します。

 

はじめての中国茶つくりは

ショパンのノクターン

ルービンシュタインの演奏で。